第一三共は14日、筋肉が次第に萎縮して身体が動かなくなる筋ジストロフィーの治療薬を開発する新会社「オーファン・ディジーズ・トリートメント・インスティテュート」を3月に設立すると発表した。官民投資ファンドの産業革新機構と、投資会社の三菱UFJキャピタルが出資する。 難病の治療薬開発は患者数が少なく収益性が低いため、製薬企業だけで手がけるのは困難とされてきた。官民連携での新会社設立は、開発の進展を後押しする新たな枠組みとして注目を集めそうだ。 産業革新機構は新会社の第三者割当増資を引き受け、16億5000万円を上限に投資する。第一三共、三菱UFJキャピタルが運用するファンドも出資する。第一三共は筋ジストロフィーの研究に取り組む神戸学院大の松尾雅文教授と神戸大学大学院の竹島泰弘特命教授の協力を得て、新会社と共同で治療薬の開発に着手する。2020年前後の国内販売開始を目指す。 筋ジストロフィ