1:世界はアジアに傾きつつある。こういったことを耳にするのは初めてではないだろうが、その変化の速度が年々速くなっているという事実を理解しておくことが重要である。例を挙げると、中国とインドでは都市化が進行しており(中国だけでも昨年、フィラデルフィアと同規模の都市が50も「建設」された)、そういった国の企業の多くはさまざまな分野で世界的なリーダーとなりつつある。 都市化の進行は、コンシューマリズムの浸透や、製品およびサービスに対する需要の高まり、自由裁量支出の増加を意味している。こういったことには、欧米諸国にとって良い面と悪い面があるものの、その流れの中で、より多くの企業が国外の雇用を増やす結果、国内の失業者が増加することになるだろうと筆者は予測している。 大手のアジア企業がさらに規模を拡大していくことになり、勢力範囲や影響力という点で既存の大手欧米企業を脅かす存在となるケースもしばしば出てく