3年前に不祥事が続出して以来、今なお、揺れ続ける「公共放送NHK」に、また新たな火種が燻り始めた。任期切れまであと3ヵ月と迫った橋本元一会長の後継者選びが、その火種だ。驚くべきことに、復権を目指す海老沢勝二前会長の側近たちが跋扈、このところの執行部と経営委員会の相互不信の火に油を注いでいるという。NHKでは、いったい、いつまで視聴者不在の迷走が続くのだろうか。 「不十分な点を指摘し、再検討を求めてきた。が、執行部が修正、補充した内容も十分と言えない。そのため、5ヵ年経営計画案を承認できず、執行部に、更なる検討をした上で、あらためて提案するよう求める」――。 9月25日。NHKでは、経営委員会(委員長・古森重隆富士フイルムホールディングス社長)がこう表明して、橋本会長の執行部が作成した2008年度からの5ヵ年経営計画の承認を拒否する前代未聞の“事件”が起きた。 新聞が「NHK経営委、50円値