東京電力が13日、輪番停電の実施を決めたことを受け、産業界は対応を急いでいる。被災などで操業を停止している生産施設も少なくないなか、一時的とはいえ電力供給が止まることで、幅広い業種で生産が滞る可能性がある。小売業界では「ライフラインでもあるスーパーなどを開けなくなる」と困惑も広がる。 自動車では、関東圏に工場が集まるホンダや日産自動車、富士重工業の影響が大きい。埼玉製作所(埼玉県狭山市)でミニバンなどを生産するホンダは緊急用の自家発電も備えるが、長時間の輪番停電が発動されれば、操業停止せざるを得ないという。日産自動車は国内6工場のうち4工場が神奈川県に集中。富士重工業も自動車製造部門は5工場が群馬県に集中する。 東芝によると、電子部品などを開発・生産する横浜事業所(横浜市磯子区)に13日、東電から「15日から1日3時間停電したい」と要請があったといい、対応を急ぐ。君津製鉄所(千葉県君津市)