「まずは不祥事がないように、野球部を落ち着かせるのがミッション。勝てとかそういうのは全くなかった。でも僕は勝たせてあげたかった。しっかりと組織を構築し、役割分担をすることが強いチームへの近道であることは、野村さんから学びましたから」 現在のチームではコーチと部長、顧問の教諭、トレーナーと手厚いスタッフがきめ細かく選手に寄り添い、指導を行う。教員ではないコーチの人件費は父母会やOB会から捻出している。高校野球の監督は前に出て、体当たりで選手に指導を行うのが常だが、相馬は一歩引いた視点で俯瞰しているのが印象的だ。 「試合は選手が主役、練習はコーチが主役」 野村がそう話し、コーチに権限を委譲することで、責任を持たせる中で人材育成していたことをふと思い出す。 「野村監督は『監督は気づかせ屋』っておっしゃっていた。僕もそういうスタンスで、と思っています。『教えてやった』とか『俺が育てた』とか、嫌なん
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