飯田 僕は昨今の生活保護制度に対する世論の厳しさに驚いています。学生と話していると「なぜ、そういう人たちを税金で助けなくてはならないのですか」と当然のように聞いてくる。驚くのは結構な社会的地位にあり知識層とされる人たちですら、生活保護制度に対して極めて拒否反応が強いんですよね。 自力で生活できなくなった人を国で支えるべきかどうか──という問いに対して、「YES」と答える人が世界で最も少ないのは日本。三八%が「NO」だという調査がある。小さな政府をよしとするアメリカですら二八%だというのに。これは驚くべき数字です。 生活保護はほんの一例にすぎないのですが、なぜ再分配が社会政策として必要なのかといった説明を、これまで政治が有権者にしてこなかったということを象徴的に示している事例だと思います。 吉田 政治家はこれまで官僚機構や既得権益への批判で有権者を動員しようとしてきた。こうした負のメッ
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