岡山大学病院(岡山市)が、脳死ドナー(臓器提供者)から摘出した肺を体外で動かし、呼吸機能が正常かどうか確認したり、治療で回復させたりしてから患者に肺を移植する国内初の「体外臓器維持装置」を導入する。 7月中に手術室で模擬訓練を実施し、早ければ8月の脳死肺移植で稼働させる。 肺移植では、ドナーが脳死になるまでに、肺に水がたまる肺水腫を起こしたり、タンが詰まったりして、移植に適さないと判断されることがある。しかし、こうした状態でも肺機能を回復させれば、移植できる例が多いと見られていた。肺を動かす体外臓器維持装置を用いると、医師が肺を目視しながら呼吸機能などの検査を行い、移植可能かどうかを正確に判断できる。