「一度しかない人生、思いっきり楽しもうぜ」 酒の席になるとやたらと人生哲学みたいなものを語り出して部下や後輩を困らせるという人がたまにいるが、私もあの手の「説教」を聞くのは得意ではない。しかたがないので、「はあ、そうですか」とか「勉強になります」とか言いながらも、心の中では「早く終わらないかな」とか、その日に解決できなかったバグを「明日の朝にはどう攻略しようか」と作戦を練ったりしている私だ。 じゃあ自分なりの「人生哲学」みたいなものをまったく持っていないかというと、そうではない。ただ、そんな話はネチネチと時間をかけて語るものでもなければ、ましてや酒の席でするのに適した話ではないと思っているだけのことだ(私が、下戸だというのはさておいて)。 では具体的には何かと言えば、「自分が本当にやりたいことを見つけろ」という、とても単純な話だ。言い方を変えて「わがままに生きろ」でも「自分に正直に