三人称の練習の為のお話。 オリジナルは初めてなので、試験的な作品です。 色々と悩みつつ試行錯誤中です。 はじまりは、良くある話だった。 戦禍に巻き込まれ、財産、食料、命が奪われる貧しい農村。不作続きで餓えに喘ぐ村人達の元に、容赦なく訪れた蹂躙者達。満足な抵抗すら出来ぬまま、剣、あるいは槍で哀れな命が刈り取られていく。 村の至るところから悲鳴、絶叫が上がり、そして消えていく。 欲望のままに嬲り、奪った後は家屋に火を掛けられ、痕跡一つ残すことはない。隙を見て村から脱出しようとした親子の背には、狙い澄ました矢が射掛けられ、倒れ伏す。 この地獄の釜からは、誰一人として逃げることは出来ないのだ。 そんな煮えたぎる忌まわしい業火の中。 痩せ細った一人の少女が、虚ろな瞳でボロ小屋に篭っていた。 身動きする気力と体力は、彼女には残されていない。少女の家族は逃げようと試みたが、途中で惨殺されてしまった。 満
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