「食べ物には、体に備わっている免疫力を予防的に高めてくれるものがある」と話す林利光教授 ネギの抽出物が、A型インフルエンザのウイルスの増殖を抑え、体内の免疫機能を向上させるのに有効である可能性があることが、富山大大学院医学薬学研究部の林利光教授のマウスを使った研究で分かった。林教授は「昔から『ネギは風邪にいい』と言われているが、予想どおりだった。病気に即対応できるわけではないが、ウイルスに対する体の備えを強化することができる」と話している。 林教授は、メカブの「フコイダン」のインフルエンザウイルスへの有効性を調べるなど、ウイルスと食べ物の関係を研究してきた。今回の研究は、大分県の食品会社「佐々木食品工業」が、「大分名産のネギで健康にいいものはできないか」と林教授に相談したことをきっかけに始めた。 最初に、試験管を使った実験で、一定の条件で抽出したネギの成分が、ウイルスの増殖を抑えるこ