南シナ海の資源を巡る中国と東南アジアの国々との衝突によって、「中国脅威論」が改めて叫ばれるようになった。 米軍はフィリピン海軍への支援を約束し、ベトナム海軍やインド海軍との間では合同演習の計画を進めている。米国が非公式に進める共同防衛構想では、既存の日米・米韓防衛条約に加えて、ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピン、インドなどとの間で「第2の対中包囲網」が作られているようだ。 その動きを横目に見ながら、ロシアはどのように対応するのか。かつて「米中接近」を警戒していたロシアが、今後、米中対立に対してどのような戦略を取るのだろうか。 ロシアにとって中国は「良心の隣国」? まず言えるのは、ロシアが「対中包囲網」戦略に参加しないのは確実である。ロシアの対中戦略は重層的だ。中国の国力が増大すれば警戒感が強くなるはずだが、必ずしもそうではない。警戒心は消えないが、関係に亀裂が走ることはない。
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