大震災で宮城県気仙沼市の住宅地に有害物質のヒ素を含む大量の土砂が流出した問題で、菅原茂市長は11日、井戸や沢の水から環境基準を超えるヒ素が検出されたと発表した。「定期的に検査をする」と述べ、飲用には給水車の水を使うよう呼びかけた。 市によると、同市の高(たか)地区にある井戸や沢の水を調べたところ、3カ所で基準値を超えるヒ素が検出され、最大で24倍にあたる1リットルあたり0.24ミリグラムが検出された。近くに金鉱山の廃鉱があり、土砂崩れで大量の土砂が住宅地に流出した。市長は「廃鉱とは距離が離れている」として関連性に疑問を示したが、水質検査を続けるという。(徳永猛城)