防衛省は28日、2010年度に日本に領空侵犯の恐れのある外国機に対して航空自衛隊の戦闘機などが緊急発進(スクランブル)した回数が前年度比29%増の386回に上ったと発表した。 過去20年では、1991年度の488回に次ぐ多さだった。特に、中国機は前年度の約2・5倍の96回、ロシア機が3割増の264回と活発化した。 同省統合幕僚監部によると、全体の割合では、ロシア機68%、中国機25%、台湾機2%(7回)、その他5%(19回)だった。前年度8回あった北朝鮮機はゼロだった。いずれも領空侵犯そのものはなかった。 中国機は、軍用機が日中中間線を越えて沖縄県の尖閣諸島に初めて接近。今年3月2日のケースで、Y8哨戒機とY8情報収集機各1機が東シナ海上空を南西諸島の方向に飛行し、空自戦闘機が緊急発進した。2機は日本領空に約50キロまで近づいた。 ロシア機は、3月21日に戦闘機スホイ27と電子戦機AN12