こんにちは。江端智一です。 台詞が聞き取れない高速のアップビートを、見事なリズム感とダンスを伴いながら完璧に歌い切る、天才パフォーマー(歌手)。サイリュウムを振り回して、「愛しているよー」と絶叫する、興奮した聴衆…… コンサートとは、非日常を体現するリビドー放出の場であり、それは単なるCDやDVDの鑑賞では得られない、生きた(ライブ)の「場」の共有にこそ、その価値があります。しかし私は、そのコンサートの会場の映像をYouTubeで見ながら、人生最大級の驚愕と恐怖の中にありました。 そのパフォーマーとは、比喩でも例えでもなく、まぎれもない「コンピュータプログラムのアウトプット」そのものだったからです。聴衆を熱狂させている、その天才パフォーマーは16歳の少女ーーの姿で、透過型スクリーンに投影される、3Dポリゴンのコンピュータグラフィックスだったからです。 それが「初音ミク」と私の、最初の出会い
![初音ミクを生んだ“革命的”技術を徹底解剖!ミクミクダンス、音声、作曲…](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7da93d9c23bc3b8fc536df76dc24870600e75590/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbiz-journal.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2019%2F06%2Ftop_post_1323_20120115t.jpg)