2019年8月25日 「いい文章を書きたい」と思う人におすすめなのがこの本です。短い章が全部で38。それぞれの章が具体的な文章上達の「極意」をわかりやすく解説してくれます。各章の終わりには本文中で引用された本のリストがのっていて、参考になります。各章のタイトルは、「毎日、書く」、「歩く」、「辞書を手もとにおく」、「自慢話は書かない」、「具体性を大切にして書く」、「削る」、「文末に気を配る」、「動詞を中心にすえる」など、わかりやすいものばかり。しかし、内容には説得力があります。私は気楽な気分で文章の本が読みたいと思った時には、この本を読みます。辰濃和男さんは朝日新聞の「天声人語」のかつての担当者。残念ながら故人となられましたが、この人の書いた本に影響を受けた人は多いはず。例えば「削る」の章では、『書くことは、つねに削るという動詞をともなう作業です。もう削るところがない、これ以上はもったいなく