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先月に一時帰国した際、評判の映画『永遠の0』を観ました。また、小説も評判であるというのでこちらも読みました。どちらもプロの仕事であると思います。技術的に言えば、ストーリー・テリング(物語の展開)だけでなく、セッティングやキャラクターの造形、そして何よりも時空を超えた大勢のキャラクターが、物語の進行とともに「変化していく」効果が見事です。 キャラクターの「変化」というのは、「成長」したり「相互に和解」したり、あるいはキャラクターに「秘められていた謎」が明かされたりしてゆくという意味です。そうした効果を、時空を超えた複数のキャラクターを使って、しかも2000年代と第二次大戦期という2つの時間軸の中で実現している、そのテクニカルな達成はハイレベルだと思います。 更に言えば、老若男女の広範な層にまたがる読者あるいは観客は、多くのキャラクターの中から自分の感情を投影する対象を見出すことができるように
作品解説 チンパンジーの子供を人間と同じように育てるという1970年代に全米で話題になった実験。全真相を『マン・オン・ワイヤー』でアカデミー賞を受賞したジェームズ・マーシュ監督が描く。 あらすじ 『マン・オン・ワイヤー』(08)でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞したジェームズ・マーシュ監督が次なるテーマに選んだのは、1970年代に全米で話題となった「プロジェクト・ニム」。チンパンジーを手話で育ててゆくことで、人間が言語を取得するまでの過程を解明しようと試みた実験である。生まれたばかりのチンパンジーのニムは、ニューヨークの上流家庭に“養子”に出され、“人間生活”をモニターされてゆく。こうしてスタートを切った実験には、何度も試練が訪れる。そのたびにニムは、チンパンジーと人間の世界を行ったり来たりさせられてしまう。我々が実験したのはニムなのか、それとも我々人間自身だったのか? そしてニム
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