伝統的な文法では、フランス語は直説法、条件法、接続法、命令法の 4 種類の法を持つとされる。しかしこのうち条件法は、直説法過去未来と見るほうが良い[1][2]。時制は、直説法(条件法を含む)が 10 通り、接続法が 4 通り、命令法が 2 通りの計 16 通りがあるとされる。しかし各々の半数は、助動詞と過去分詞を用いる複合時制と呼ばれるもので、形態的には英語やドイツ語の完了に当たる[3]。従って、真の法・時制は 8 通りである。この内 2 通りは現代口語では使われない。過去のみ、完結と非完結の違いがある。完結とは出来事を全体として示す相で、非完結とは出来事の一部を示す相であり、日本語の「した」対「していた」、英語の I did 対 I was doing の対立とほぼ同じである。完了とは関係がない。直説法単純過去と接続法半過去、およびその完了相の直説法前過去と接続法大過去は、現代口語では使