前エントリーの続き、に入る前に。 これは最初に言及しておくべきだったかもしれない。 小倉先生が理想とする「ネット社会」は、厳密には2つのレベルに峻別できる。 「訴訟が円滑に行える程度にトレーサビリティが保証されているネット社会」。これが「レベル1」。 「批判が的外れだった場合には社会的評価が低下するというリスクを発言者が常に負うネット社会」。これが「レベル2」だ。 この「2つのレベル」は同じ次元では語れない。議論の上で慎重に区別すべきポイントだ。「2つのレベル」を両方認識している人同士の議論であれば、肯定派であれ否定派であれそれなりに議論は噛み合うのかもしれない。 しかし、「レベル1」の部分だけを見て「そんなにおかしな意見じゃない」と言い出す人、「レベル2」の部分だけを見て過剰に反発する人が大量に参入する事により議論は混迷を極める(そして永遠に収束しない)。 小倉先生は、プロバイダ責任制限