長尾和宏「近藤誠先生、あなたの“犠牲者”が出ています」 【全文公開】 100万部ベストセラー『医者に殺されない47の心得』に現役医師が大反論 しかし長尾氏の主張のように、近藤氏の論理に無理があるのなら、なぜ世論からここまで圧倒的な支持を集めているのだろうか。 「今回の本を書いて以来、様々なメディアから『近藤さんと対談して欲しい』という依頼が殺到しています。でもそういった『ハブとマングースの戦い』のような、一過性の見世物をやるつもりはないし、メディアの対立構造に乗っても患者が幸せになるとは思いません。 私自身も、近藤さんの説の全てを否定する訳ではありません。半分は同意する部分もあるのです。 例えば、尊厳死・平穏死に関する考え方です。 がん拠点病院の大病院では、『もう治療の段階にない患者』に延命治療をし、結果的に本人を苦しめることが多い。私はそうした過剰医療には明確に反対の立場ですし、近藤さん