家族面接をしていて一番困る質問は、これは病気なのか?どこまでが病気なのか?という質問。 たとえば抑うつ傾向の強い患者さん。好きなことはできるのに、仕事に行こうとすると元気がなくなる。たとえば不登校の子ども。家にいるときは元気なのに、学校にいく朝になると動けない。それらの家族によく聞かれるのは「先生これは病気なんですか?」 この、病気なんですか?はいいかえるとどこまで厳しくしていいのか?その答えを求めてくるというニュアンスが強い。親御さんは、自分に課せられた役割を果たすことを大切に考えるから、子どもが役割を放棄しているように見える。「世の中のルールをきちんとわからせるべきじゃないか」そういう感覚は、親御さんの思いとして十分理解できるもののそのスタンスで働きかけると相手をがんじがらめにする可能性が高い。 うつっぽい人でも、不登校の子でも、本人にしてみれば好きなことだけやっているのは、そう見