気乗りのしない話題だし私なんかに真相に迫れるはずもないが、朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)中央本部のビルと敷地が、緒方重威元公安調査庁長官(七三)を代表取締役とする投資顧問会社に売却されそうになった件について、自分なりのメモを記しておこう。 まずシンプルに何が問題なのか。一般向けに書かれた十五日付朝日新聞社説”総連本部売却―取引にも捜査にも驚いた”(参照)を借りる。 公安調査庁といえば、暴力的な活動をする恐れのある団体の調査が主な仕事だ。朝鮮総連も対象とされる。監視する側の元トップが、監視される側と土地取引をしていたわけだ。 さらに驚いたことに、東京地検特捜部がすかさず元長官の自宅などを捜索した。所有権移転の登記に偽装の疑いがあるというのだ。 ここでの朝日新聞的な問題点をまとめると、(一)危険性のある団体を監視する機関の元トップがその団体と金銭取引をしていた、(二)取引に偽装の疑いがある、