食堂のおばちゃんに夜ごはんのおかずをもらったり、「おこめ買わないとなあ」というタイミングで実家から米が送られてきたり、後輩ちゃんが辞めて仕事の負担が増えたことを上司が気にかけてくれたり、いろいろな人に助けてもらいながら生きている。いろいろな人に、いろいろな人につないでもらいながら、わたしの狭い世界を広げる手助けをもらって生きている。わたしは誰かを助けたり、誰かと誰かをつないだりできているだろうかと思う。 この間実家に帰ったら、父と母があまりに嬉しそうな顔をするから切なくなってのどの奥がぎゅっとなってすこし泣きそうになった。わたしが顔を見せるだけで笑ってくれる人たち。父が72歳で、母が66歳。ありあまる恩に生かされていて、数ある恩の中でも特に親への恩というものは返し尽くすことができないようになっているのだとおもう。返し尽くせない分は、次を担う子どもたちにすべてペイしてゆくものなのかもしれな