中国を筆頭にアジア地域全体で景気が回復に向かっているのに伴い、ある産業が息を吹き返している。カジノだ。 総本山は米国からアジアへ。金融や自動車などほかの産業と同じように、ギャンブル業界でもその重心が太平洋を渡って西へ移動している。 目下、業界内で関心が高いのがシンガポールの動向だ。 カジノでも低税率のシンガポール 厳格な治安対策で知られるシンガポールでは、カジノは長らくご法度だった。根強い反対意見もある中、2005年にその方針を撤回。金融危機の影響でやや遅れたが、来年初めに開業する。 場所は観光客におなじみのセントーサ島と、中心部から目と鼻の先にあるベイエリア「マリーナ・ベイ」地区。この2カ所で、合計約6000億円を投じた新施設の建設が進められている。 日本以外のアジアでは初となる大型テーマパークのユニバーサル・スタジオや大型会議施設などもオープンする予定で、外国人観光客と国際イベント誘致