鉤虫症は、鉤虫(こうちゅう)という体長1~2cmの白い寄生虫が腸内に寄生して、ときに貧血や血便、下痢などの症状を発症する病気です。最近はあまり見られませんが、まれにブリーダーの猫舎などで不衛生な飼育を行っている場合などに集団感染が見られることがあります。 【症状】成猫は無症状だが、子猫では症状が重くなる傾向に鉤虫症になると、成猫では通常無症状ですが、鉤虫がたくさん寄生している場合には、慢性的な貧血やタール状の黒色便、軟便が見られます。また、子猫が鉤虫に寄生された場合は、成猫にくらべて症状が重くなりがちで、貧血やタール状の黒色便だけでなく、鮮血便や下痢、そして発育不良などが認められます。発見が遅れると、貧血や脱水が進行して命に関わることもあります。 【原因】小腸に鉤虫が寄生することで発症鉤虫症は、鉤虫という体長1~2cmの白い糸のような寄生虫が、猫の小腸に寄生するのが原因で発症します。鉤虫の