物質・材料研究機構 ナノ計測センター先端プローブ顕微鏡グループは、米ミシガン工科大学、情報通信研究機構(NICT)と共同で、有機分子を用いて人間の脳に似たプロセスを持つ「進化回路(evolutionary circuit)」を作製した(写真は分子アセンブリの走査トンネル顕微鏡のイメージ)。有機分子層において、情報処理を行う回路が人間の脳神経(ニューロン)のように自己進化するプロセスを創製し、これにより従来よりも複雑な問題を解くことができる。自然災害や癌細胞の進化など複雑な現象のシミュレーションなどに応用する。26日発行の英科学誌ネイチャーの姉妹誌「Nature Physics(ネイチャー・フィジィクス)」電子版に発表する。 開発回路で構成した分子プロセッサは、世界最速のスパコンが、それぞれの経路で順番にビット処理をするのに対し、一度に300ビットの並列処理が可能。また、有機分子層が持つ自己