米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は25日、各国に展開する米麻薬取締局(DEA)が「世界的な情報機関に変容」した結果、各国の政治家らから反政府組織や政敵の盗聴など、麻薬取り締まりとは関係のない協力を求められるケースが相次いでいると指摘。内部告発ウェブサイト「ウィキリークス」が入手した米外交公電の内容として報じた。 同紙は一例として、南米パラグアイの政府当局が反政府組織「パラグアイ人民軍」の監視を目的に、DEAに盗聴システムの利用を要請。DEAが断ったところ、同国内相が麻薬取り締まり分野での協力を拒否する構えを示したと、今年2月の公電を基に報じた。 同紙はまた(1)メキシコ軍幹部(複数)が同国の警察が信用できないとして、DEAとの関係強化を個人的に申し出た(2)ガーナでは空港の貴賓室を経由して麻薬が密輸されている−などの公電内容を紹介した。(共同)