猫を抱いて象と泳ぐ - 小川洋子 小川洋子さんの「猫を抱いて象と泳ぐ」。 帯に書かれた「最高傑作!」にふさわしい、小川洋子さんの最高傑作です。 ボクの読書カテゴリーでは初となった「チェス」の小説。 日本の将棋すら指したことのないボクからすれば、チェスだなんてまったく未知の分野だったのですが、のっけから、いわゆる「小川ワールド」全開で、ブクブクとワールドの深みに落ちていくのが分かりました。 いろんな作家の小説に「●●ワールド」という言葉が使われます。ほとんどの場合、パターンであったり期待感であったりするのですが、「小川ワールド」だけは少し意味が異なります。昔読んだ「ミーナの行進」や「博士の愛した数式」を懐かしいと感じてしまうくらい、小川洋子の世界が放つ匂いとか色の濃さが、ムラなく文章に映し出されています。 主人公は「リトル・アリョーヒン」の通り名を持つ小さな青年(※アリョーヒンとは
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