原田マハさんの「#9(ナンバーナイン)」。 ほとんど少女漫画のようなシンデレラ恋愛小説。 「共感という針が大きく振れた。うれしい。…女優・永作博美」 今までに買ったどの本よりも頭に残るこの帯。ずいぶん前に読んだ本で、内容はぼんやりとしか覚えていないけれど、この帯のためにここで紹介しないわけにはいきません。もはや永作博美を忘れない限り、この本の存在も忘れることはないし、この帯を書いたから永作博美のことが好きになりました。 物語の主人公は確かな審美眼を持った日本人キュレーターの真紅。彼女と彼女の開く画廊に飾られた一枚の絵画「#9」が放つ異常なオーラの理由…想像を絶する知力と財力を持った中国紳士・王剣に飼われていた過去…が紐解かれます。 大富豪・王剣の宝の館「#9」が回想の舞台。右も左も考えず全てをなげうって飛び込んだ、そこが真紅の犬小屋でした。この館で「美しさ」の感性を研ぎ澄ませていく真紅