なにかで成功するには、運のよさ、根気、ねばり強さの「運・根・鈍」が必要だといわれている。しかし、「三つ子の魂百までも」といわれるように、持って生まれた性格の矯正や開運を待つだけでは心細い。「運」と「根」を牽引するためにも、まずは「鈍」を身に付ける努力をしてみるのが近道であろう。 「剃刀(かみそり)よりも鉈(なた)の切れ味」という含蓄ある言葉が私は好きである。鈍い切れ味が鋭い切れ味を上回る、という例えで、公私ともに多くの人間に接してきて、この言葉と重なる場面を何度も見ている。 また、この言葉ですぐに連想するのが、宮本武蔵と佐々木小次郎の『巌流島の決闘』である。小次郎の死因は頭部強打による撲殺であった。 小次郎の操る長太刀に敵わぬと悟った武蔵は、剣の対決にこだわらなかった。「物干し竿」と称された小次郎の長太刀に対抗すべく、武蔵は削った櫂(かい)を武器にして、確実性のある破壊力で小次郎の頭にそれ
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