ISBN: 9784622089636 発売⽇: 2021/01/20 サイズ: 20cm/291,38p 絶望死のアメリカ 資本主義がめざすべきもの [著]アン・ケース、アンガス・ディートン/日本人の健康を社会科学で考える [著]小塩隆士 トランプ政権の成立の背景として、米国の白人労働者の困窮は日本でも伝えられてきた。『絶望死のアメリカ』は、それが死亡率の上昇にまでに至っているという事態の深刻さの全体像をデータで描き出すとともに、資本主義のありかたとの関係を論じている。 著者の一人のディートンは「消費と貧困、福祉」の研究でノーベル経済学賞を受賞し、13年に原著が出た『大脱出』では「貧困と早すぎる死からの脱出」を語った。そこでは米国は所得格差拡大を伴いつつも、健康面では改善を続けてきた国の一つだった。その社会の一部に「早すぎる死」が再来していることの発見は悲痛である。 著者らが絶望死と呼ぶ