奇妙な光景だった。手術室で1人の医師が宙に腕を伸ばし、ゆっくりと動かす。取り囲む医師たちは、その手の先を見守る。全員が黒いゴーグルを着用していたことも、“奇妙”の原因だったかもしれない。実はこれ、バーチャルリアリティー(VR)の技術を用いた手術の光景である。VRはもう、ゲームや映画といったエンターテインメントの世界を飛び出し、医療や介護などの分野で広く活用されている。「疑似体験」を通じて技量や理解を高め、現実社会の難題に向き合おうという段階に入ったのだ。「VR元年」と言われた2016年から1年。さらに進んだ「VRの世界」へようこそ。(Yahoo!ニュース 特集編集部) 何はともあれ、動画(約6分)を見てほしい。東京都品川区のNTT東日本関東病院。ここでは、3年前から外科手術にVRを導入している。CTスキャンで撮影した患者の臓器データを基に、VRで患部を3次元化して再現。ホロレンズと呼ばれる
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