丸い地球の上を、どこまでもまっすぐに進んでいったら、いつしかグルリと世界一周して元の地点に戻ってくるでしょう。 球面の上に引いたどんな直線も、延長すれば大円となって、赤道のように球面を一周してきます。 それでは、球面を潰した楕円面であったなら、表面に引いた直線はどんな軌跡を描くのでしょうか? 実は地球も完全な球形ではなくて、赤道半径の方が少しだけ長い回転楕円体に近い形をしています。 ということは、地球の上をどこまでもまっすぐに進んでいっても、ぴったりと出発地点に戻ってこないのでしょうか。 曲がった楕円面の上で「まっすぐに」引いた線を想像するのは、それほど簡単ではありません。 なので、まずはもっとわかりやすい、円柱面と円錐面から考えてみることにしましょう。 円柱と円錐のわかりやすいところは、平面の展開図が作れることです。 展開図の上で引いた直線が、曲面の上を「まっすぐに」歩いた線になります。