印刷 昨年9月に「光より速いニュートリノを観測した」と発表した国際研究グループOPERAの実験結果が間違いだった可能性が出てきた。実験が行われたスイスにある欧州合同原子核研究機関(CERN)の広報担当者が22日、ロイター通信に「データに疑わしい点が見つかった」と語った。 実験では、CERNにある加速器から打ち出された素粒子のひとつ、ニュートリノが約730キロ離れたイタリアの研究所に到達するまでの時間を全地球測位システム(GPS)を使って測定した。 実験の間違いの可能性を最初に報じた米科学誌サイエンスが運営するサイト「サイエンス・インサイダー」などによると、GPS受信機につながるケーブルとコンピューターの間の接続に不備が見つかり、誤差の原因になった可能性があるという。CERNの広報担当者は「再実験をしてみないとはっきりしたことはわからない」としている。再実験は5月以降になる見通しだ。ロ