東京電力福島第一原発事故直前から運転を停止していた九州電力の玄海原発2号機(佐賀県玄海町、55万9千キロワット)について、廃炉が濃厚な情勢になっていることがわかった。2021年3月に運転期限を迎えるが、運転を延長するには巨額の安全対策費用がかかる。一方で電力需要は減っており、採算がとれるか不透明な状況のため。 九電幹部は15日、朝日新聞の取材に「(運転延長の試算などの)検討状況が厳しいのは確かだ」と語った。別の幹部は「早く判断することに越したことはない。議論はだいぶ煮詰まって来ているが、まだ決められるほどではない」と話している。年内に最終的に決断する見通し。玄海2号機と同じ敷地内にあり、同規模の玄海1号機はすでに廃炉作業に入っている。 玄海2号機は1981年3月に運転を始めた。福島の事故直前の2011年1月、定期検査のために発電を停止。法律で決まった40年の運転期限を迎える原発は原子力規制
昨年10月に亡くなった福島第一原発の作業員が過労死と認定された。作業員の超過勤務時間は亡くなる前の半年間、月平均で110時間を超えていた。 今も続く事故収束作業の現場で何が起きているのか? 今回の過労死の実態をレポートする。 * * * ■未明から暗くなるまでの長時間労働だった 「残業代も払ってもらえずに働き、夫は汗まみれのままで亡くなりました。二度と夫のような過労死が起きないようにしてほしいと思います」 亡くなった猪狩忠昭さん(当時57歳)の妻は11月7日、夫の労災認定を発表した記者会見で涙をふきながらこう話した。 福島第一原発では今も、毎日約5000人の作業員が働いている。汚染水や核燃料の取り出しなどの課題が指摘される一方で、東電は作業環境が改善したことを強くアピール。そうしたなかでの過労死だった。原発事故後、長時間労働での過労死認定は初めてとみられる。 遺族によれば、猪狩さんは昨年1
東北電力は、東日本大震災から稼働を停止している女川原発1号機(宮城県女川町、同県石巻市)を廃炉にする方針を固めた。運転開始から35年目を迎え、原則40年の運転期限が迫っていた。同社は午後にも廃炉について宮城県や立地自治体に説明する。 1号機は1984年に営業運転を始めた沸騰水型炉。2号機と3号機、東通原発(青森県東通村)を含め、震災後に稼働を停止している同社の原発4基の中で最も古い。震災後に策定された新規制基準で、原発の運転期限は原則40年とされる中、老朽化が指摘されており、原子力規制委員会の適合性審査には申請していなかった。 また出力も52万4千キロワットで、82万5千キロワットの2号機や3号機と比べると小型で、経済性に乏しい点も判断に影響したとみられる。格納容器の直径が2号機の約23メートルに対して約10メートルと新規制基準を満たすための安全対策工事などが難しい面もあった。 2号機は2
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