新米警官の行き過ぎた振る舞いは、映画の主人公にちなんで「Dirty Harry syndrome(ダーティ・ハリー症候群)」-。犯罪捜査や警察・司法関係の英語表現を、島根の大学教授2人が分かりやすい日本語に翻訳し、「犯罪・捜査の英語辞典」(三省堂)として6月1日に発刊される。警官の仲間内で使われるスラング(俗語)やその背景にある文化情報にも踏み込んで解説しており、海外の本格ミステリーや映画を理解するのに役立ちそうだ。 辞典をまとめたのは、英語と社会言語学が専門の山田政美・島根大名誉教授(74)と田中芳文・島根県立大教授(51)。 警察小説の巨匠、エド・マクベインのファンだった田中教授が原文の奥深さにひかれ、「英語と文化を知るうえで重要な資料になる」と構想。新聞記事や小説を読むたび気になった表現をメモにし、山田名誉教授のチェックを受けて、辞典に仕上げた。 例えば「Abe(エイブ)」といえば、