タクシーの料金を踏み倒したうえ、運転手を殴ってけがをさせる事件が頻発している。忘年会シーズンになれば、ますます危険な客が増えるだろう。タクシー運転手受難の時代だ。そんな中、関西方面のタクシー業界のごく一部に、危険な客などものともしない、新しい動きが起きている。“ヤクザタクシー”だ。 関西在住の暴力団関係者は「元ヤクザにとってタクシーの運転手というのは天職だろう。何しろ、親分の運転手をしてたら、『そこUターンや』とか『赤(信号)でも突っ走れ』とか無茶な指示にも、事故を起こすことなく、瞬時に対応できる。警察の交通取り締まりを察知する嗅覚も優れているし、タクシー強盗にも対応できる。タクシー運転手に必要な素養をすべて持ち合わせているといっても過言ではない」と話す。 暴力団排除条例の全国施行から3年、現役、元を問わず、暴力団に対する一般社会の風当たりが強まっている。そんな状況で、実際に元暴力団員を雇