学校や教師に無理な要求をする「モンスターペアレント」をめぐるトラブルが後を絶たず、法廷に争いが持ち込まれる事態になっている。兵庫県内でも、母親が学校側に子供の成績表の評価を上げるよう求めて提訴し、神戸地裁が「請求権がない」として、訴えを却下するというケースがあった。教師側もだまってはいない。保護者から一方的に暴力をふるわれたとして、保護者に損害賠償を求める訴訟も起きた。教育現場に、何が起きているのか。(清作左) ◆成績表上げろ! 兵庫県内の公立小学校に通う児童の母親は平成25年9月、自治体を相手取り行政訴訟を起こした。驚きの内容は「学校側に児童の成績表の評価を上げ、謝罪を求める」というもの。 母親は、児童がテストの点が良いにもかかわらず、3段階評価で真ん中の「できる」という評価だったと指摘。「厳しい評価で差別的だ」と主張し、一番高い評価の「よくできる」に改善するよう訴えた。 神戸地