中村さんによると、02年10月、「タッキー&翼」の東京ドームコンサートに出演した夜にも喜多川氏宅に泊まり、初めて性被害に遭った。翌朝、当時70歳の喜多川氏から現金を渡された。これを機に事務所に行けなくなり、約半年後に退所。被害を母親に伝えると「訴える」と言われたが、他人に知られたくなく、止めたという。 中村さんはヒアリングに応じた理由について「これまで被害を告白した元ジャニーズJr.たちの勇気ある行動に背中を押された」と話した。喜多川氏の性加害が、04年に確定した東京高裁判決で事実認定された後も続いた点には「事務所はなぜ何の対策もしなかったのか。事務所の社長や幹部が会見もしないのはおかしい。被害者に向き合うつもりがあるのか。メディアの報道も少ない」と話した。(望月衣塑子)