西海市が受け入れた外国人農業研修・実習生が不当に働かされていた問題への、同市の山下純一郎市長の対応には驚いた。 取材を申し込んだ際には、市長は「うそばかり書くところとは話はしない」の一点張り。こちらの言い分を聞くことはおろか、市長としての見解すら示さなかった。 また市議会に対し、「(制度の理念を理解するような)奇特な人はいない」などと発言。市が国の指針や計画通りに事業を実施しなかったことや、農家の不正を見逃した責任にはほとんど触れなかった。 入国管理局が複数の農家を処分したことからも、不正があったことは事実だ。不正を繰り返した農家や担当課の言い分を聞くだけではなく、この事業を推進した自治体のトップとして、原因究明と再発防止について市民にきちんと説明する責任があるはずだ。改めて市長に見解を求めたい。【阿部弘賢】 〔長崎版〕