大型連休を利用し被災地を訪れ、住宅地に残る泥やヘドロをかき出すボランティア=1日、宮城県石巻市(早坂洋祐撮影)(写真:産経新聞) ゴールデンウイーク(GW)がスタートして東日本大震災の被災地にも多くのボランティアが駆け付け始めた。申し込みの殺到に受け付けを連休終了まで見合わせる自治体も現れるほどの活況だが、いざ現場入りして大量に積み上げられたがれきの量に、一様に驚かされる。あまりに悲惨な被災者の現実に絶句し、改めて震災の爪痕の大きさを実感するようだ(荒船清太) 「人の思い出を捨てるのがボランティアなのだろうか」 がれきで埋まった宮城県石巻市内の呉服店の片付けをしながら、東京都から4月29日に来た会社員、大宮匡喬(まさたか)さん(23)は悩んでいた。 目の前で、民家に住む70代の女性が女性用の帽子を3つ並べていた。「見て。きれいでしょ」。帽子は泥だらけ。洗っても使えそうにはない。きれい