病気によるしびれで握りこぶしが作れない女性の指。口元までコップを持ち上げるのも難しく、ストローが欠かせない=愛知県半田市で 昨年四月の審査体制の変更以降、三千人近くの支給が打ち切られた障害基礎年金。国は審査の不備を認め、今秋をめどに、症状に変化がなかった約四百人への支給を再開することになった。しかし、突然の打ち切りで生活が一変した人は多く、「仮に再開されてもかつての暮らしには戻れない」と困惑の声が広がっている。 (添田隆典) 愛知県半田市の女性(46)に、日本年金機構から障害年金の打ち切り通知が届いたのは四月。十年前に膠原(こうげん)病の一つで難病の「全身性エリテマトーデス」を発症して以来、二級の障害基礎年金を受けてきたが、「障害の程度が基準に満たない」との旨が記されていた。 女性の病気は、発熱や関節痛、発疹などさまざまな症状を伴うのが特徴だが、特に全身のしびれに悩まされている。感覚がまひ