写真上の本 ロジャー・ローウェンスタイン著「なぜGMは転落したのか---アメリカ年金制度の罠」(日本経済新聞社)を読みました。 この本は GMが破綻(2009年6月1日)する半年前に“While America Aged”という原題で米国にて発刊されたもので 本年2月に日本語訳されています。 著者の結論を簡単にまとめると 以下のようなものです。 GMを破産の崖っぷちに追い込んだ最大の元凶は 巨額の会社負担を伴う手厚い企業年金制度と医療費(健康保険給付)である。 半世紀にわたる経営者・労働組合・政府という三者の無策と妥協によって膨れ上がった退職者へのコスト(レガシーコスト)即ち「退職者に対する年金と医療費の支払い」はGMの利益を食い尽くし 債務超過へ転落させた。 上記の「レガシーコスト」とは 過去に取り決めたこと(過去のlegacy「遺産」)が現在になって発生している負担や費用のことで 退職