バブル崩壊が進む中、東京・芝浦のジュリアナ東京のお立ち台で扇子を手に踊る女性たち=1993年4月28日、松田嘉徳撮影 当時の異常さを指摘した野口悠紀雄さん警告 アベノミクスと日銀の異次元緩和で円安・株高が続く。だが、日本経済はそれほど強くなったのだろうか。1980年代後半から株価と地価が急騰した「バブル景気」(86年12月〜91年2月)には日本中が熱狂したが、バブルは90年代初頭に崩壊し、その後の日本に深い傷痕を残した。バブル当時、その異常さを指摘していた野口悠紀雄・早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問は今の株高は「円安バブル」だと断じ、「日本人はなぜ、バブルから学べないのか」と問いかけている。 ちょうど25年前の90年3月27日。大蔵省(現財務省)は地価高騰を抑えるため、銀行などに「不動産融資の総量規制」を通達。振り返れば、この通達が「地価は上昇し続ける」という市場の期待を壊し、地価バブ