しぶしぶたたかうかんごふさん。イタリアには「精神病院」はない、とどこで聞いたのだか忘れたがなぜか以前から知ってはいた。1978年に公布されたバザリア法によって精神科病院の新設と既存の精神科病院への新規入院が禁じられ、実質上の廃絶がなされたからである。今日から日本で公開になる「人生、ここにあり!」というイタリア映画があるのだが、これはバザリア法施行後、地域に戻り、生活を始めた患者たちの生活とその変化の映画である。 去年ベルリンに行ったとき、市街地北部のプレンツラウアー・ベルクという地区の「キーツカンティーネ」というカフェに是非行ってみたいと思っていた。プレンツラウアー・ベルクは小洒落たカフェがとりわけ多いエリアなのだが、その店は精神障害のある人たちが地域で働く場を提供するというプロジェクトに基づいて経営されているカフェで、日本でもこういったプロジェクトはよくあるし、わたしもこれまでに実習やボ