(藤代 裕之@ガ島通信) 『ライブドア騒動が、メディアの問題点を掘り下げるきっかけにならなかったのは残念だった…』。大まかに言って前回そんなことを書いた。多くの読者の方からコメントを頂いたが、『「だけ」というのが今回のキーワードだと思いました。愛だけ、金だけ、会社だけ、社員だけ、放送だけ、ネットだけ、どれも成り立ちません』(金さん)というのがあった。 「だけ」の前にはいろんな言葉が入るだろう。理想、マーケティング、勝ち負け、etc…。「だけ」じゃなく、世の中は複雑で、多元的だ。この、いわば当たり前のことが、メディア、マスコミ、ジャーナリズムという言葉に関わると、まるで霧がかかったように見えなくなってしまう。この現象は、メディアに関わる人だけに特有のものではない。ネット上で燃え上がった「だけ」議論からも分かるように、読者や視聴者にも広がっている。メディア界は内と外から思考停止が常態となってい