2008/05/19 (月) カフケスクな日日。 ■「海辺のカフカ」を読み始め、読み終わるまでの一週間にいくつかの佳き知らせが入った。それらはいずれこのサイトでも書くことになるであろう。さらに、その一週間に何本かの唾棄すべき映画も見た。その一本をここに掲げ、切り捨てよう。 コンビニのトイレで鍵の開け方がわからなくなって携帯で110番する日本人、家の鍵が見つからないと110番する日本人が増えているという。それほど日本人、というか人類は劣化して来ている。中でも激しい劣化を見せているのが、「ミスト」の脚本を書き監督をしたフランク・ダラボン。 「ショーシャンクの空に」を作った気概はゼロ。モンスターをメタファーにしたいのならば登場人物にリアリティがなければ駄作となる。そういった中途半端なモンスター描写があり、およそ緊迫感と懸け離れた人々のリアクションがある。さらに、チープなカメラワークあり、チープな
映画『ミスト』の感想 人間はもう終わりだ。 劇場を出て、ロビーで一服していると、喫煙所にいる連中はみなうつむいて、どこか遠くを見ていた。隣にいる男が、おれに話しかけたそうにしていたが、うつむいてやめてしまった。女がふらりと便所へ行った、男は煙草に火をつけながらその背を見送った。終わっていなかった、何も終わってはいなかった。全ては地続きで、あれはまったくそのまま現実だった。いろんなことが頭に浮かんだ、涙が浮かんでは消えた。ふらふらと家に帰り、ふと気になってある映画サイトの感想を読んだ。 それは、何ひとつ受け入れることのないまま、自分の安心できる結論を導き出した感想だった。あの映画を観ても何も変わらないやつがいる。拝啓ジム・ジョーンズ、あなたが死んでからも世界は善意で満ちています。心底うんざりしながら、それでも絶望だけはすまいと思った。 霧はしのびよる、どこにでも。 人間はもう終わりだ! アー
■ 超映画批評: 『ミスト』90点作品の解釈については人それぞれだから、そのことにどうこう言う気はない。しかし…。神からみれば人間などとるに足らぬ存在であり、マザー・テレサのような善人だろうが連続猟奇殺人犯だろうが米粒のごときものでほとんど差異はない。まあ、これはいい。どんな宗教であれ、だいたい「神様」ってのは凄く偉いもんだ。こうしたキリスト教(一神教)の、一見冷酷に見える考え方は、とくに私たち日本人にとっては衝撃以外のなにものでもないだろう。この人が「キリスト教(一神教)」と言っているのは、いわゆるアブラハムの宗教のことなのだろうが…。この人の頭の中では「一神教=キリスト教、おしまい」なのかな?しかし、そのキリスト教の発想こそが、民主的な司法制度、とくに懲役というシステムを発明したのだから、一概に感情的に否定は出来ない。あれ?? 違うなあ。この人の頭の中は「一神教=キリスト教=民主制」な
「希望(ホープ)。それをけっして忘れちゃいけない」 などと「ショーシャンクの空に」では温かい感動を与えていたダラボン監督だが、やってくれた。 5月公開のキング原作のホラー「ミスト」である。これが本当にやばい。さる機会があって見ることができたのだが、ラストは壮絶すぎて開いた口がふさがらなかった。なにを考えているのかと。おそらく今年ナンバー1位に選ぶのではないかと思えるくらい印象が無駄に強かった。 メイン州西部を激しい嵐が襲来。暴風雨によって家の窓ガラスまで破壊されてしまった中年男が、幼い息子を連れてスーパーマーケットへと買い出しにでかける。しかし突如濃密な霧が発生しては、あっという間に街を覆いつくす。主人公ら買い物客と店員はスーパーに閉じこめられてしまう。しかも霧に包まれた外には得体の知れないなにかがうろついているようだ。無理に建物の外へと出て行った者たちは、そのなにかに攻撃されたのか、この
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