望遠鏡で天体を観測するときは、日周運動する対象を容易に追尾できる機構が必要になります。なぜなら、高倍率望遠鏡の視野はとても狭く、対象がすぐに視野の外に出てしまうからです。同様に、天体写真において対象を止めた撮影(ガイド撮影)を行う場合も追尾機構が必要になります。天体は暗くシャッタ時間を長くせざるを得ないため、その間対象の動きを正確に追う必要があるのです。 この追尾機構のことを赤道儀といい、手動式のものと自動式のものがあります。ガイド撮影では一定の速度で正確に追尾する必要があるため自動式が必要になります。自動赤道儀はカメラ用の小型で安価なものが多く出回っていますが、原理は単純で難しいところはないので自作してみました。目的はDSCを使用したガイド撮影とします。 もちろん、天体の日周運動は地球の自転によって起こる見かけ上のものです。そこで、望遠鏡やカメラを図1に示すように地軸に平行な軸(極軸とい