大谷・中村理論 もうそろそろ4月,職場や学校に新人がはいってきたりして,なかなか楽しい季節である。また1年たったのか,はやいなあ,自分がここに来たのもつい最近のように感じるのに,という方も多いだろう。今回は,その「1年たつのがはやい」というのは何故かという話題。(ナカムラにしてはマクラが短い。) 子供のころのほうが,時間がたつのが遅かったというのはだれしも感じるところだろう。この説明のひとつに,人間は今まで生きてきた時間との対比で時間の経過を感ずる,というのがある。たとえば1歳の赤ん坊にとって1年とは,いままで生きてきた全時間と等しいが,50歳のおっさんにとっての1年は,人生の50分の1でしかない。それでいちおう納得だが,話はもっと定量的にならないだろうか。いいかえれば,そういう人間の主観的な時間,つまり「体感時間」ではかると,自分は人生のこのあたり,というのを量的に計算することはできな