東京都の青少年健全育成条例の改正案審議が、いよいよ大詰めである。政治過程を知る者から見れば、条例案まるごと受け容れは無理で、なんらかの妥協を探って今回通過させると読むのが普通であろう。 理由は簡単、選挙を考えれば、ここで妥協通過させても、反対派は次回選挙で民主党に投票するほかない。まさか自公には投票しない。となれば、選挙で批判材料に使われないために、今回決着をつけておきたい。短期的な選挙戦略としては、合理的判断である。 しかし、民主党は、ここで妥協通過させてはならない。根拠は、正論がひとつ、私なりの状況判断がひとつである。 11月22日に不意打ちで仕掛けた条例案について、民主党都議の首脳は、話し合いをして調整してきたから賛成しなければというが、漫画家、出版会は、全く話し合いさせてもらっておらず、ここで首脳だけで他の会派と話し合っても、これは和解案ではない。漫画と出版に通じた人間を話し合いに