どうやら私は生まれ変わったらしい。 私は目覚めて一番目に、そんな得心を得た。 屋根の形に沿って、斜めに突き出る天井の壁紙に目をやりながら、それがどのくらいの時間を経て黄色っぽくなったのかを想像しながら、そう思った。 重たい体を何とか動かし携帯電話を手にとって、時間を確認する。 午前四時半。 もう起きても良いし、まだ起きなくても良い。 そんな出鱈目に優しい言葉を自らに投げかけて、しばらくその場で横になっていた。 寝起きのぼんやりとした頭ですることは全く無軌道であり無秩序だ。 私は携帯電話で十年前にプレイしていたMMOの、プレイしていた当時の晒しスレッドを眺めていた。 はっとしてアイフォンのホームボタンを押してから、どうやら今の私がこの場で手に入れられる限りにおける、郷愁めいた感情を欲していたらしいと結論付けた。 ロフトから降りて椅子に座る。 私は獣のように顔を両手で洗ってから、言語化出来ない